人事3制度(等級制度・賃金制度・人事評価制度)の中で最も設計に工数がかかります。
評価項目は、年度経営計画に基づいて等級別・職種別に行動してほしい内容(期待行動内容)を設定する必要があります。
評価項目のカテゴリーとしては、「成果」「プロセス行動」「組織強化」「基本態度」などから自社の実態に合った内容を選択していきます。
当社では、「プロセス行動」「組織強化」「基本態度」の評価項目については、等級別・職種別に、実績のある100項目以上の評価項目を標準で用意し、お客様の年度経営計画達成のための期待行動内容とマッチした評価項目を選択し、カスタマイズしています。
また、お客様特有の期待行動内容がある場合には、新規に設計しております。
当社の標準評価項目、お客様特有の評価項目はともに4~5段階のレベルを行動内容で記述します。行動内容を明示することによって、どんな行動を取るようになれば、レベルが高くなるのかを明らかにし、従業員がひとつ高い行動レベルを意識し、成長していけるような構成となっております(評価項目は、評価者側が教育に活用します)。
なお、目標管理制度は評価制度のサブシステムですが、運用が困難で多くの企業で課題を抱えています。
当社では、経営方針管理コンサルティングプログラムを人事コンサルティングプログラムと同時に実施させていただいた場合は、目標管理制度を廃止し、経営方針管理システムのアウトプットを人事評価に利用するようにしています(※お客様が目標管理制度をご要望された場合は、この限りではありません)。
人事制度は、従業員の行動に直結する制度ですので、企業文化と深いかかわりがあります。
従いまして、人事コンサルティングを進める場合は、標準の制度フレームは参考にするにとどめ、制度設計は各社各様であるというのが実情です。
他社事例をそのまま適用してはならない制度であることをご留意ください。
下図:人事制度と経営方針管理との関係
制度設計側が意識しておきたい人事制度の要諦を示します。